3Dプリンター修理日記


突然、造形物に穴が空いたりして正常に印刷ができなくなりました。備忘録を兼ねて修理履歴を書き残します。(2023年8月)

竹久夢二の黒船屋は顔や猫の頭が作られていません。ノアの方舟は右側に穴、邪鬼は柱に穴といった感じです。
印刷時のXYの座標位置がほぼ同じようなので、まずはレジンタンクを疑いました。


タンクを外すと、印刷面のガラスにレジンが付着していたので、これを剥がせば大丈夫か?とばかりこそげ落としたところ、印刷面のフィルムを傷つけてしまいました。。。。

修理するにも部品の名前さえわからない。


ところが、ありがたいことにネットで情報を探せました。どうやらLCDスクリーンという部品を交換すればよさそうだということがわかり早速発注。プリンターメーカーの国内販売代理店では、すでに生産中止と表示されていましたが、Amazonにありました。1個4000円でした。予備も含めて2個購入。


修理動画がYoutubeにあったので予習してからカバーを外しました。レジンがこびりついていたのか、かなり苦労しました。
画面中央にケーブルがあることを予習したYoutubu映像で知っていたので慎重にやりました。

前にMacbookの修理を試して破壊したときには、基盤を連結するこんなケーブルを断線させてしまった苦い思い出がよみがえりました。


部品と基盤をつなぐこのケーブルを外しました。


上面のガラスと部品を外しました。これもくっついていて相当苦労しました。本当は部品だけ取りたかったのですが、部品の下の強化ガラスまで一緒に取れてしまいました。廃棄する部品だと思いこんで結構乱雑に作業したので、強化ガラスに傷がついていないといいのですが・・・

プリンターの中身を初めて見ました。
白いランプが見えますが、あれが強力な紫外線を照射するランプなのでしょう、たぶん。


取り出した部品(LCDスクリーン)です。この下に、必要不可欠な強化ガラスがくっついていました。

詳しい理屈はわかっていないのですが、このLCDスクリーンで平面画像(印刷するごく薄い層だけの画像)を表示し、それによって紫外線が通過するところとそうでないところを分けているものと思われます。下から紫外線を当てて、紫外線が通過する部分だけがLCDスクリーンの上に置かれるレジンにあたり、その部分だけが固化する。それを繰り返すことで造形する、というのが私の見立てですが、さてどうなんでしょうか。


強化ガラスを両面テープで貼って本体に戻し、さらに部品も両面テープで強化ガラスの上に貼りました。

さらにLCDスクリーンと本体の隙間を埋める額縁のような黒いテープを貼りました。

両面テープ含めて、すべて部品に同梱されていたものです。


LCDスクリーンと基盤をつなぐケーブルの先はこんな形です。


取り付け完了。


カバーも戻して、一応作業完了です。

 

LCDの動作確認をしないで、印刷作業に入ってしまった。。。


印刷できたみたいです。不具合のある時と比べても人の顔があんまり変らないのは設計力不足の為せる技。猫の頭はちゃんとできました。
直ったように見えて、右下に意味のない薄い柱が。位置としては力を入れて部品を無理やり剥がしたところ。なんかやっちゃったんですね。でも通常の印刷に影響はなさそうな位置なのでよしとします。これでこれからも安定して動いてくれることを祈ります。